理工学部の異色右腕が、ついに学会デビューを果たした。中日ドラフト1位指名の慶大・福谷浩司投手(21=愛知・横須賀)が横浜市内で6日、画像処理に関するワークショップ「ViEW2012」(主催・公益社団法人精密工学会画像応用技術専門委員会)に参加。

 約30分間にわたって「投球動作における球の出所の見づらさの定量化」と題した卒業論文を発表した。

 「フォーム解析には感覚的な表現が多い。それを少しでもかみ砕いて数値化し、おいおいは個別指導に生かせるようにしたい」と福谷。曖昧さの1つである「球の出所の見づらさ」を、数式を用いて明確に表現した。慶大の主力打者にアンケート協力をあおぎ、2台のハイスピードカメラを使ったフォーム撮影は自ら被験者となった。講演後は質疑応答にもスラスラ答え「集大成を発表できてよかった。神宮のマウンドに比べれば緊張しませんでした」と大物ぶりを発揮した。