<WBC:台湾4-1オーストラリア>◇2日◇1次ラウンドB組◇台湾

 1次ラウンドB組では、地元開催の台湾が“メジャー組”の力で快勝した。勝利の立役者は王建民(32=前ナショナルズ)。メジャー通算61勝で、かつてヤンキースのエースだった右腕が先発し、6回4安打無失点。3併殺を奪った得意の高速シンカーは、さびついていなかった。三振は2つでも、無四球でわずか61球。球数制限のあるWBCで、打たせてとる理想の投球だった。オーストラリア打線に三塁すら踏ませず「リードがあったので、向かっていった」。攻めの投球で、開幕戦勝利を手にした。

 メジャーで06年から2年連続19勝を挙げ、アジア人投手シーズン最多勝記録を持つ。近年は故障と不振に苦しみ、昨季はナショナルズで2勝3敗に終わって自由契約となった。現在は無所属。世界のスカウトが集う今大会は、新しいチームを探す絶好の舞台でもある。ゴロの山を築く全盛期のスタイルで健在ぶりを示し、満員でうまった地元の大観衆を熱狂させた。

 7回に2番手の陽耀勲(ソフトバンク)がソロ本塁打を許し、3点差に迫られた。悪い流れを止めたのも“台湾メジャー2枚看板”の1人、郭泓志だった。ドジャース時代の10年、オールスターに選ばれた救援左腕が8回を3人でピシャリ。9回を締めた陳鴻文(カブス2A)、昨季レッドソックスでプレーした林哲■(アストロズ3A)が2安打1犠打と、米球界経験者が存分に力を発揮した。

 04年アテネ五輪銀メダルの強豪相手に、攻守で圧倒した台湾。激戦のB組を勝ち抜けば、大リーガー不参加の日本にとって脅威となるかもしれない。

 ◆王建民(ワン・チェンミン)1980年3月31日、台湾・台南市生まれ。台湾の大学卒業後、00年ヤンキースとマイナー契約し、05年にメジャー昇格。06年に19勝を挙げ、ア・リーグ最多勝を獲得。10年からナショナルズに移籍し、12年オフにFAとなる。通算成績は61勝32敗1セーブ、防御率4・15。台湾代表は03年アテネ五輪予選、04年同五輪に出場。193センチ、104キロ。右投げ右打ち。※■は王ヘンに宣