オランダ代表が、今日10日に行われる日本戦の先発を急きょ変更する事態に陥ったことが9日、分かった。ヘンスリー・ミューレン監督(45)が「2次ラウンドで先発予定だったスタウフベルヘンが、足首を故障した。医者に診察してもらっている。ブルペンで少し投げただけ。オプションは、4、5人の中で考えている」と明かした。トム・スタウフベルヘン投手(24=ツインズ1A)は、3日の第1ラウンド台湾戦に先発した右投げのエース格。日本戦の先発が確実視されていた。代役は38歳ベテランで、近年は衰えも見えるロビー・コルデマンス投手(国内リーグ・アムステルダム投手兼任コーチ)に決まった。

 2次ラウンド突破をかけた大一番に右腕エースが先発を回避するとなれば、日本に追い風となることは間違いない。スタウフベルヘンは191センチ、118キロと大柄で、角度ある直球をテンポよく投げ込んでくる本格派だ。日本代表の調査部門は、同投手が先発することを念頭に置き、重点的に研究してきた。関係者は「彼が先発しないことは、チームにとってプラスに作用するはず」と話した。

 オランダ代表はこの日、東京ドームで全体練習を行った。フリー打撃では柵越えを連発し、打線は好調を維持している。ミューレン監督は「勝ちにいく。勝つ自信はある。投手陣がいい投球をして、打線がチャンスで得点できるような試合をしたい」と強気も、投手陣は手薄になった。日本が付け入るチャンスは十分にある。

 ◆日本対オランダ

 日本のプロが参加した対戦の通算成績は、日本の6勝1敗(日本が全員プロの場合は3戦3勝)。五輪では3度対戦し、すべて5点差以上で快勝している。08年北京五輪では杉内(ソフトバンク)-田中(楽天)-川上(中日)の継投で4安打完封勝ちした。