白鵬の、初場所に続く13日目の優勝は阻止された。決まっていれば輪島以来42年ぶりの連続記録。2番目に多い千代の富士の4度を大きく上回り、7度目の13日目の美酒となるところだった。こんな話題が出るのも白鵬が強く、周囲との差が大きいからだ。
白鵬と、今場所の幕内力士の対戦成績を見る。過去10戦以上、挑んだ力士は16人。そのうち11人が勝率1割にも満たない。10番取っても1番も勝てないということ。上位では琴奨菊もその中に入る。勝率2割を超えるのは、日馬富士と稀勢の里だけしかいなかった。
千代の富士を見てみる。対象は引退場所だった91年夏場所の幕内力士。10度以上対戦があるのは同じ16人だが、勝率1割未満は7人で、2割以上が4人いた。直近の朝青龍にいたっては勝率1割未満は20人中7人だけ。10人が2割を超えた。いかに多くの力士が“抵抗”していたかが分かる。
白鵬に全敗の隠岐の海の師匠、八角親方(元横綱北勝海)は「12回やって1回も勝っていないなんてちょっと考えられない」と嘆いた。横綱、大関だけが“罪”をかぶればいい話ではない。白鵬が挑む数々の記録。その裏には悲しいかな、力士全体の無抵抗が浮かぶ。【今村健人】


