IBF世界スーパーバンタム級5位の小国以載(ゆきのり、28=角海老宝石)が、23戦22勝(22KO)1無効試合の王者ジョナタン・グスマン(27=ドミニカ共和国)に初黒星をつけた。

 3回には左ボディーでダウンを奪い、世界初挑戦で王座を獲得。それでも控室で一息つくと「うれしいけれど、これからまたしんどいんやろうな…。つらいです」と周囲を笑わせた。

 グスマンの力は本物だった。「(過去の対戦相手と比べ)ずばぬけて強かった。スピード、パワー、ありすぎ。1ラウンドの3分、『カップラーメンはすぐやのにな』と思うぐらい長かった」。だが、左フックを中心とした相手の攻撃パターンへ徐々に対応。試合前に描いた後半勝負に持ち込めた。

 初めて世界のベルトを巻いても「らしくないでしょ?」と傷ついた顔をほころばせた。小国は最後まで自分らしく、世界の頂に立った。