<ノア:ザ・ナビグ・サタデー>◇29日◇東京・後楽園◇9試合◇1800人

 全日本の内田雅之社長(50)が、GHCジュニアヘビー級選手権を“奪取”した。この日、所属の近藤修司(34)が同級王者・金丸義信(36)に挑戦。13分43秒にキンコングラリアットからのエビ固めで勝利した。リング下で近藤からベルトを渡された内田社長は、満面の笑みを浮かべて胸を張って退場した。

 昨年の10・23両国大会で管轄の3冠ヘビー級、世界ジュニアヘビー級、世界タッグ、アジアタッグの4王座全てが他団体に流出する危機に見舞われた。所属選手が奪回に失敗するごとに会見で頭を下げて“謝り社長”とからかわれた鬱憤(うっぷん)を晴らした。

 リング上で青木篤志、石森太二、リッキー・マルビン、平柳玄藩らに挑戦を表明された近藤は「あいつらは顔じゃない。丸藤、KENTAが出てこい。他団体に取られて悔しくないのか」。内田社長は「よくやってくれました。積年の思いが果たされた。これから全日本はどんどん攻めていきます」と笑顔を見せた。