世界ボクシング評議会(WBC)ライトフライ級王座決定戦(30日・東京体育館)で3階級制覇を狙う同級3位の八重樫東(大橋)が20日、横浜市内で練習を公開し「大きな記録に挑む形になったが、これも一つの試合として捉えている」と抱負を語った。

 井上尚弥(大橋)が返上して空位になったタイトルを懸け、同級1位のペドロ・ゲバラ(メキシコ)と対戦する。9月にWBCフライ級王座から陥落したが、再起戦が世界戦となり「八重樫は打ち合いというイメージだが、その前にしっかりしたボクシングを展開したい」と冷静だった。

 ミニマムと2階級上のフライで世界王者となり、今度は一つ下げた。この日は2時間近くの練習で、ミット打ちなど精力的に動いた31歳の実力者は「(制限体重が)フライ級と1・8キロ違う。それが壁になると思うが、経験を生かしてうまく調整できている」と手応えを口にする。

 ことしは長谷川穂積(真正)と井岡一翔(井岡)が3階級制覇を逃した。ジムの大橋秀行会長は「大記録を達成してほしいし、間違いなくいける」と太鼓判を押した。