腎臓がんを克服したノアの小橋建太(41)が9日、神奈川県内の病院で左右両ひじの緊急手術を受けた。両ひじの関節遊離軟骨除去手術と、チョップの多用で右ひじ遅発性尺骨神経まひを起こしていたため、尺骨神経前方移行術と神経はく離術を受けた。全身麻酔で約3時間に及んだ手術は無事成功した。主治医から全治半年と診断され、年内復帰は絶望的となった。両ひざとがんの大手術を克服して復活した不屈の鉄人に、また大きな試練が立ちふさがった。
小橋の手術は午後4時から約3時間に及んだ。全身麻酔を施した上で、まひを起こしていた右ひじ尺骨神経の前方移行術と神経はく離術、さらに両ひじ関節の軟骨切除手術を受けた。「手術前は元気だった。23日のファン感謝デーには出ると言っていた」(西永秀一広報)。手術は成功し、主治医は「全治は半年だが、小橋選手ならリハビリ次第でもっと早まるだろう」と話していたという。
代名詞でもある「マシンガンチョップ」が、鉄人のひじをむしばんでいた。ファンの期待に応えるため、1試合100発以上も繰り出してきた。長年の酷使により、今年に入って両方が悲鳴を上げた。1月ごろから右手の小指と薬指に力が入らず、手を握ることもままならなくなった。腎臓がんから復帰後初の全戦出場を果たした先シリーズは、右手小指と薬指にテーピングをしてチョップを打ち続けた。左腕にも違和感を覚えたという。
すでに小橋は7月のシリーズ前に、社長でもある三沢光晴に手術を打ち明けていた。「復帰したと思ったら、こういうケガが出てきて参りましたと言われた。しっかり治してこいと言うしかないよ」と三沢。仲田龍統括本部長も「以前から感覚がないと言っていたけれど、ウエートトレーニングをやっていた」と明かした。
「常に全力ファイト」を身上としている。それが人気の原動力だが、その激しいファイトスタイルゆえに、30歳をすぎてからは選手生命にかかわる大きな故障に次々と見舞われた。01年には左右両ひざにもメスを入れ1年以上もブランクをつくった。一昨年には腎臓がんを患い、5時間半にも及ぶ腎臓摘出手術を受けた。そのつどはい上がってきた不屈の男に、またしても大きな試練が訪れた。【塩谷正人】

