WBC世界フライ級王者内藤大助(34=宮田)が、食事量倍増の新減量法で5度目の防衛を目指す。26日に中国・上海で同級10位熊朝忠(26=中国)の挑戦を受ける内藤は19日、東京都内の病院で予備検診を受けた。今回は野木丈司トレーナー(48)の指導で、鶏のささみやブロッコリーを主食にした減量法を初採用。食事量が大幅に増えたことでストレスも和らぎ、リラックスムードで大一番を迎える。
緊張とは無縁のにこやかな表情が、自信の裏返しだった。検診を終えた内藤は開口一番、「順調です。やることもやれている。よく走り、練習もできている」とほおを緩ませた。視力がわずかに下がった以外、検診結果には異常はなし。それ以上に、新たに取り入れた新食事法が、心にゆとりをもたらしている。
きっかけは野木トレーナーの一言だった。「今日はおれが食事を作るよ」。減量を始めた4月ごろ、練習後に声を掛けられた。メニューは、鶏のささみと野菜を電子レンジで熱処理する簡単なもの。脂身が少なく高タンパクな鶏肉、低カロリーで食べ応えあるブロッコリーやアスパラ、ニンジンを、油を使わずに調理するという。
まさに減量食の王道だ。ノンオイルのドレッシングやガーリック、七味など、飽きないように味付けも変える。これまで少量で糖分を取れる菓子パンなどを食べていた内藤は、倍増した食事量に「こんなに食べていいんですか!」とビックリ。1日2食しっかり食べ、空腹によるストレスから解放された。「練習では動けるし、汗も出る」。リミットの50・8キロまであと約1・3キロで、新減量法の手応えは上々だ。
順調ぶりは検診結果にも表れた。予備検診が行われる国内での世界戦では、これまで脈拍は50~60台。今回は45で、大幅に下回った。体に負担をかけず、減量できている証拠だ。診察した向島祐コミッションドクターは「体調は良さそう。いつものピリピリ感がないですね。普通は興奮すると(数値が)高いですが、脈拍も安静です」と説明していた。【森本隆】

