総合格闘家のミルコ・クロコップ(34=クロアチア)が、年内のDREAM3大会に継続参戦することが12日、分かった。出場が決定している13日(日本時間14日)の「UFC99」(ドイツ・ケルン)など、米総合格闘技団体UFCと年内3試合という契約でほぼ合意していたが、ミルコ本人が一転して「日本に残って戦いたい」と希望。代理人がDREAM側と交渉し、この日までに7月20日の「DREAM.10」(さいたまスーパーアリーナ)を含めて年内3大会に出場することで合意した。

 ミルコが再びDREAMに継続参戦することを決めた。全権代理人を務める今井賢一氏によると、UFC側とは5月下旬に、13日の「UFC99」を含めて年内のうちに3試合を行い、8月の大会ではアントニオ・ホドリゴ・ノゲイラ(33=ブラジル)を対戦相手の筆頭候補にするという条件のオファーを受けて、ほぼ合意していたという。

 だが、契約前になってミルコの考えが急変した。今後も全権代理人としてサポートする今井氏によると、5月18日、ミルコが自身のブログでUFCへの復帰を発表すると、日本のファンから「日本に残って」という内容のメールが約450通届いた。それを知った母アナさんは「日本のファンは、あなたをリスペクト(尊敬)してくれる。日本でやってくれた方がうれしい」と話したという。03年に総合格闘技戦で初めて負けたノゲイラにリベンジしたい思いもあったミルコが、最終的には「日本に残って戦う」と決断したという。

 ただ、07年から参戦し1勝2敗と不本意な戦績に終わっているUFCで屈辱を晴らしたい気持ちは強く、5月末に、UFC側と1試合契約という条件で再交渉し合意した。その直後にDREAMと交渉を煮詰め、7月と9月、大みそかの年内3大会に出場することになった。7月の対戦相手は調整中で、近日中に正式発表される予定だ。