ハワイでプロ初勝利を挙げた石井慧(23=アイダッシュ)が4月にリトアニアで3戦目を行う方向で調整に入ったことが分かった。「X-1

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 EVENTS」でササエ・パオゴフィー(34=米国)に1回KO勝利を挙げて一夜明けた21日(日本時間22日)、石井サイドが明かした。4月上旬に帰国予定だが、すぐにリトアニアに向かうとみられる。石井は1カ月で1試合のハイペースで試合をこなす意欲をみせ、生活拠点をハワイに移すプランも明かした。

 海外での連戦は石井自身の強い意向だった。170秒KO勝利の翌日も体の痛みはなく、無傷で気持ち良い朝を迎えた。「これから課題の部分を直したい。ダメージも特にないので、すぐに練習を再開したいです」と早くも3戦目に目を向いた。石井サイドは4月に大会が行われるエリアをリサーチ。10日にリトアニアで行われる大会をチェック済みで、出場に向けて調整に入ったことを明かした。

 これで通算戦績が1勝1敗となった石井は試合数を積み重ねて自信をつけたい様子。「欧州でやりたいですね。海外中心でいきたい」とリトアニアでの試合に意欲満々だ。SRC(戦極から名称変更)とは1試合の契約が残っているものの、今後も相談の上で海外で試合出場を続けていく方針だという。

 欧州北東部、バルト3国の1つとなるリトアニアでは格闘技の関心が高い。格闘技イベントが定期的に行われ、選手層も厚い。K-1

 MAXやHERO.Sにレミギウス、DREAMにもザロムスキーという強豪戦士も輩出している。日本人でも所英男らが試合出場を経験。石井は「1カ月1試合のペースでやりたいと思っています。手当たりしだいですね」と、国境と言語を越えて戦っていく方向性を示した。

 今後も練習拠点をハワイに置く可能性も出てきた。ハワイ・マーシャル・アーツセンターの嶋西晴臣トレーナーのもとでトレーニングを続けるため、日本の自宅を引き払い、事実上の「ハワイ移住」も考えている。リングネームを「石井“アロハ”慧」とするプランも浮上するほどで、当然、ハワイでの試合出場も計画中だ。石井は「まだ課題も残っている。寝技での打撃が出せなかった。もっと打撃が使えれば試合も勝ちやすくなると思う」。真価を問われた一戦で勝利を挙げ、石井の最強ロードがしっかりと見えてきた。【藤中栄二】