<ゼロワン:破壊王七回忌特別興行>◇3日◇東京・後楽園ホール

 05年に脳幹出血で亡くなった橋本真也さん(享年40)の七回忌興行が行われ、長男の橋本大地(19)が、高山善広(44)と対戦した。この日は橋本さんが生きていれば46回目の誕生日。大地は父の形見のガウンを着て入場した。得意のキックで攻め込み、父とともに「闘魂三銃士」と呼ばれた蝶野正洋のSTF、武藤敬司のシャイニング・ウィザードなどビッグネームから伝授された技も披露。ミドルキック9連発から父譲りの水面蹴りで高山をダウンさせた。しかし、力の差は明らかで、最後はバックドロップからのランニングニーで11分4秒に体固めで敗れた。

 今年3月6日の蝶野戦でプロデビュー。この試合が32戦目だったが、シングルマッチは1分けをはさんで5連敗となった。大地は「大人と子どもだった。32試合してきた中で、一番悔しい」と涙をぬぐい、「これまではリングの中で父親と一緒に戦っているつもりでしたが、これからは1人で戦う。『パパ、ありがとう』と言いたい」と独り立ちを誓った。【小谷野俊哉】