浜田戦法で初回ゴングから仕掛ける。WBC世界スーパーフェザー級13位三浦隆司(28=帝拳)が、28日に都内のジムで公開スパーリングした。2年ぶりの世界再挑戦で、4月8日に同級王者ガマリエル・ディアス(32)に挑む。陣営が描く作戦は、浜田剛史代表(52)が86年に初回のラッシュでKOで王座を奪ったファイト。左強打のファイターは開始からプレスを仕掛け、チャンスにはラッシュする。会場も27年前と同じ東京・両国国技館で、浜田並みメガトンパンチで悲願のベルトを狙う。

 「浜田です。最初からいきます」。葛西トレーナーは言い切った。浜田とは日本屈指の強打者と知られる浜田代表のこと。86年の世界初挑戦。開始ゴングから仕掛けて、1回KOでベルトをつかんだ。三浦もゴング開始と同時にプレスを掛け、攻めていく作戦だ。

 11年夏に横浜光ジムから移籍した。葛西トレーナーは「うちに来た時から思っていた。パンチもめり込む浜田級のメガトン。チャンスに燃えるヤツだし」と話す。王者にはジムメートの粟生が、初回からペースを取られて判定負け。「ペースを取らないとやられる。あわよくば倒せれば。いや倒せる」と確信している。

 ボクサータイプが多いジムの中で、三浦は異彩を放つ。左のストレート、ボディーが武器の強打者ファイター。2年前の世界初挑戦では3回に左ストレートで内山をダウンさせ、破壊力は証明済み。「得意な左をいかに当てるか」と、三浦はその一瞬に懸ける。

 小岩のアパートから電車でジムに通う。毎日車窓から、決戦場となる両国国技館を眺めている。浜田も同じ舞台で観衆を狂喜させた。初めて行ったのは修学旅行で、世界戦観戦にも秋田から1度上京した。夢のリングとお膳立てはできている。

 スパーではパートナーを再三追い詰め、強打を浴びせた。27年前の歴史的一戦はユーチューブで目に焼きつけた。「浜田さんは理想。今は動物の狩りのシーンを探しています」。浜田の再現で奪取へ、野獣と化す。【河合香】