WBA世界スーパーフライ級王者河野公平(32=ワタナベ)が、初防衛へ秘策を完成させた。6日のダブル世界戦の予備検診が4日に都内で行われた。リーチでは6センチ劣った河野。ワンタイミング間を作る新コンビネーションに磨きをかけ、趣味のダーツでは集中力を研ぎ澄ませてきた。3日にWBC王者佐藤洋太(29)がタイで防衛に失敗したが、こちらは自宅から出陣と地の利を生かし、王座統一へ万全の構えだ。

 検診後の写真撮影で、ソリスがにらみつけてきた。河野は「倒してやるって感じだけど、全てはリングの上。今やっても仕方ない」とかわした。3度目の挑戦で悲願の王座に就き、落ち着き、余裕が出てきた。ソリスの血圧の高さに、渡辺会長も「神経質でおどおどしている。河野は戦略もバッチリ」と胸を張った。

 陣営には初防衛へ秘策と自信がある。新コンビネーションの「1、2の4」が完成した。手数の多さが売りも、3発目に前のめりになる癖があった。世界初挑戦は名城に1-2の判定負け。「名城にもあそこでアッパーをもらった。ソリスも得意で狙ってくるはず」と高橋トレーナー。3発目は出さずにバックステップし、ワンタイミング置いてから3発目を繰り出す。

 フィニッシュにも磨きを掛けてきた。右のストレートに左右アッパー。さらに、昨年王座を奪った試合で最初にダウンを奪った左フック。その照準を的確にする趣味も持っている。「神経を集中させる力が高まった」というダーツだ。世界王者になったことで、専門雑誌にも取り上げられた。

 当日は練習のように、目黒の自宅から決戦場に向かう。前日には統一戦話も出ていたWBC王者佐藤が、タイでのアウェー戦で王座から陥落した。「佐藤が普通に勝つと思った」とびっくりだった。タイへ遊びに行ったことがあるが、コンビニで買った水でも下痢をしたという。

 河野も当初はタイで初防衛戦の話が進んでいた。「応援も多いし、日本で試合ができる喜びは大きい。感謝します」とマッチメークに腐心した会長に頭を下げた。あとは「1、2の4でダーツ!」を見舞い、目障りな暫定王者を沈めるだけだ。【河合香】