全日本プロレスの会長を辞任した武藤敬司(50)が4日、白石伸生新社長への明確な反発心を示した。5月31日の辞任後、初めて口を開き、1日付で内田雅之前社長が解任され、実質的なオーナーを務める白石氏が新社長に就任した現状について言及。「(白石氏とは)主義主張が合わない。同じ傘の下では生きていけない」と胸中を示した。

 現場の選手たちには、混乱も起きている。「選手たちも(白石氏が)言っていることが理解できないと思う。かわいそうだよ」。武藤への恩義を抱いている選手も多く、一連の動きに一部選手からの反発が起き、分裂騒動にも発展した。

 今後は、株を買い戻し武藤体制の全日本に戻すことを図りながら、新たな方向に歩を進める見通し。「株の買い戻しへの交渉は(代理人を通して)継続していく」としつつも「(離脱する)選手たちの受け皿のようなものを作るために最大限頑張っているところ」と説明した。

 容易ではないが新団体設立の道も模索中。「団体になるか、プロダクションみたいな形になるかは分からない」と明言は避けたが、旗振り役となって行動を起こしていくことを宣言した。