人気アニメ「新世紀エヴァンゲリオン」の新劇場版シリーズ第2作「ヱヴァンゲリヲン新劇場版:破」(昨年6月公開)のDVD&ブルーレイが、5月26日の発売開始を前に80万枚を超える予約注文が殺到していることが3日、分かった。発売元のキングレコードによると、09年の大ヒット映画「ルーキーズ/卒業」のDVDとブルーレイの初回出荷数50万枚を、発売3週間前で突破。96年の放送開始から15年目の今年もブームは衰えを知らない。

 数々の社会現象を巻き起こした「エヴァンゲリオン」人気が10年、またも沸騰している。昨年290万人を動員し、興行収入40億円を記録した「ヱヴァンゲリヲン新劇場版:破」に再調整をかけ、劇場版の2・0バージョンから進化させた2・22バージョンを発表後、小売店からの注文が止まらない。07年9月に公開され、08年4月のDVD発売後60万枚以上を売り上げた、新劇場版第1作「序」以上の反響に、キングレコード関係者も「過去これほど注文された記憶はないです」と驚いている。

 注文された80万枚のうち、ブルーレイは45万枚を超えた。小売店やインターネット販売の複数関係者の間では「(歴史の浅い)ブルーレイに関しては、初回出荷の日本記録を樹立するのでは?」との声も出始めている。1月にDVDとブルーレイ合わせ初回出荷200万枚を超えた「マイケル・ジャクソン

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 IT」という大記録はあるが、同50万枚だった「ルーキーズ」の記録は超え、今後の伸びも期待されている。

 07年に「序」が劇場版として10年ぶりに公開されて以降、ブームは再燃している。09年には日本テレビと読売テレビが、「序」を「金曜ロードショー」で放送した。同時期にテレビ東京で放送されたテレビ版を、局の枠を超えて再放送したことも話題となった。

 またローソンが今回のDVD&ブルーレイ発売を記念し、舞台となった神奈川・箱根町で4月23日に開始したコラボ企画も、わずか3日で中止された。ローソン箱根仙石原店をキャラクターで一色に染め、また廃校となった旧仙石原中に、AR(拡張現実)技術で実物大エヴァンゲリオン初号機を出現させると告知したところ、ファンが殺到して周辺で激しい渋滞や深夜の騒音が発生したためだ。8、9日には同所で「破」のDVDにさらに調整をかけた別バージョン「2・22NOGUCHI

 ver」の上映会も行われる。