「STAP細胞」開発者の小保方晴子さんの登場で、白いかっぽう着が注目を集めている。NHK連続テレビ小説「ごちそうさん」のヒロイン(杏)や、話題の映画「小さいおうち」の女中役(黒木華)もかっぽう着姿が印象的で、静かなブームの兆しだ。
インターネット通販サイト「楽天市場」では、かっぽう着を取り扱う約500店で1月中に比べ、1日当たりの注文数が2~3倍になった。広報担当者は「母の日ギフトの需要に匹敵する」と話す。定番の白が一番人気という。
「かっぽう着は清潔感も魅力。若い人が和装文化に興味を持つきっかけになればうれしい」と話すのは、東京・巣鴨の着物専門店「そめの近江」の川崎ふみ代さん(70)。得意先や中高年以外にも販売拡大を狙う。
とはいえ、まとまった需要が見込めない事情もある。「十数年前までは町会婦人部などが、通夜や葬儀の手伝い用にまとめ買いをしたものです」と、東京・東十条の老舗呉服店「近江屋」の店主は振り返る。
かっぽう着は明治時代に考案された。洋風のエプロンを和服と合うように改良し、昭和に入り大流行した。昭和のくらし博物館(東京・南久が原)の小泉和子館長(80)は「着物のたもとがすっぽり収まるよう、袖口をゴムで絞ったのが画期的で、冬は保温効果がある。その機能美を見直してほしい」と期待する。
注目を集めた背景を「献身的に家事や子育てをした昭和のお母さんへの郷愁が根底にあるのでしょう」と分析した。



