タカラジェンヌを養成する兵庫・宝塚音楽学校の101期生40人が2日、同校で卒業式に臨み、同日午後、宝塚歌劇団へ入団した。40人は、伊木常雄校長から卒業証書を受け取り、午後からは劇団で入団式を行った。

 101年目、新世紀へ入った劇団へ新加入した40人を代表して、首席の高垣琴音さん(芸名・鷹翔千空=たかと・ちあき)は「2年間で学んだことは限りなく、生涯の宝物です。大切に抱き続け、夢に羽ばたきます」とあいさつした。

 式典後には、高垣さんから成績上位4人が取材応対。高垣さん、梶山万梨子さん、石井沙菜さん、小林千里さんは4人とも、男役志望で、髪形をリーゼントに固めていた。女性が男性を演じる歌劇団において、例年、音楽学校卒業時には娘役の成績上位者が多く、男役が上位4位を占めるのは異例とも言える。

 中でも首席の高垣さんは、元星組トップ湖月わたるにあこがれ「100周年の歴史を受けて、その中の1人として、凜(りん)とした品格のある男役になりたい。長身(175センチ)と大きな声は誰にも負けません」と、ハキハキした口調で胸を張った。

 元花組トップ真飛聖を目標にする梶山さんは「大きな存在感があって、真飛聖さんのような正統派の男役になりたい」。石井さんは星組の前トップ安蘭けいが好きといい「安蘭さんのように、幅広い役をこなせるような男役を目指します」。元月組トップ瀬奈じゅんを目標にあげた小林さんは「大きなオーラをまとい、舞台のどこにいても見つけてもらえるような存在になりたい」と目を輝かせた。

 101期生40人は、13年4月、競争率約22倍の難関を突破し、入学。歌、ダンス、演技から日本舞踊など、2年間、レッスンに励んできた。40人の中には、元中日投手で、落合博満GM付広報などを担当している松永幸男氏(49)の娘、松永百加さんもいる。

 101期生は、4月24日に兵庫・宝塚大劇場で開幕する月組公演「1789-バスティーユの恋人たち-」で初舞台を踏む。