12年に亡くなった女優森光子さん(享年92)の遺志によって創設された「森光子の奨励賞」の第1回贈賞式が7日、都内のホテルで行われ、歌舞伎俳優の中村勘九郎(33)中村七之助(31)兄弟に贈られた。

 国民栄誉賞、文化勲章など数々の賞を受けた森さんが若い人を応援する賞として生前に構想していたもので、プレゼンターもプロ野球ソフトバンク王貞治球団会長(74)や黒柳徹子(81)萩本欽一(74)石井ふく子プロデューサー(88)と豪華メンバーが並んだ。王会長は「森さんは永遠の天女。この賞も長く続いて、若い人の励みになってほしい」。萩本は「石井さんとは初対面なの。森さんがいたら、こう話したらと言ってくれたのに」と言って天を仰いだ。

 勘九郎、七之助も尊敬する森さんの名を冠した賞とあって喜びもひとしおだった。森さんは兄弟の祖父17代目中村勘三郎、父18代目勘三郎と親しかった。勘九郎は「大好きな森先生の賞をいただけたことはうれしく、幸せですが、大変おそれおおい。いい役者になることが中村屋として森先生への恩返し」。七之助は「この受賞は祖父、父、そして森先生の愛のおかげ。いつか、またこの賞をいただいて、ちょっといい役者になったでしょと言えるよう精進します」と初代受賞の重みをかみしめた。

 贈賞式に続いて、「森光子をしのぶ会」が開催され、プロゴルファーの青木功や森喜朗元首相ら1000人を超える関係者が献花した。会場入り口に展示された舞台衣装、大型スクリーンに上映された舞台「放浪記」やドラマ「時間ですよ」の映像に見入っていた。【林尚之】