歌手松崎しげる(65)が10日、ソロデビュー45周年を記念したカバーアルバム「私の歌~リスペクト~」をリリースした。大阪市内でインタビューに答え、芸能活動を振り返り、同アルバムにも曲を収録した故・尾崎紀世彦さん、故・坂本九さんとの思い出を語った。

 1970年のデビューから歌に、映画に、バラエティー番組に活動の幅を広げてきた。「振り返っても、昨日が今日に変わっただけ。音楽で飽きたということは1度もないなあ。逆にまだまだやりたいことにあふれているんです」。夏の太陽のように日焼けした顔に白い歯が輝いた。45周年という節目の年にリスペクトする曲を自分で選び、カバーアルバムとして世に出そうと考えた。「やっぱり先輩の背中ですよ。自分はキヨさん(故・尾崎紀世彦さん)と九さん(故・坂本九さん)の思い出がすごくあって。2人にかわいがってもらいました。追悼の意味を込めて歌いたかった」。

 アルバムに収録した1曲目は尾崎さんの代表曲「また逢う日まで」(71年)を選んだ。「最初、アレンジャーと相談して、あまりにも強いイントロ部分を少し壊したんだ。でもヒット曲のすごさというか。スタジオにキヨさんが降ってくるようで。途中からアレンジできない。キヨさんを感じながら歌ったよ」。

 また11曲目には坂本さんの名曲「見上げてごらん夜の星を」(63年)を収録。「初めて(坂本さんと)お会いしたのは(坂本さんが司会を務めた人気テレビ番組)『スター千夜一夜』。自分の歌を聴いていてくれて、一緒にステージに立とうと誘ってくれた。それ以来、何回一緒に歌ったことか」。

 ほかにも故・大瀧詠一さんのヒット曲「夢で逢えたら」(76年)や、セルフカバーの「私の歌」(76年)など70年代の名曲を選択。一方で、いきものがかりの「ありがとう」(10年)など新しい曲も選び、幅を持たせた。「今回のテーマはファンタジー。ボイシングはR&Bでね」。13曲を熱く歌いこんだ。

 最近は、ももいろクローバーZ(ももクロ)のライブにも「ナンピーさん(南国ピーナッツ)」として登場、ももクロ・ファン「モノノフ」の間でもよく知られる存在だ。「彼女たちの一生懸命さはすごいから。歳とか関係ないね」。アルバムには、ももクロの名曲「キミノアト」(11年)を、ボーナス・トラックとして収録した。

 9月6日には千葉・幕張メッセ国際展示場でデビュー45周年記念イベント「クロフェス~白黒歌合戦~」を開催。「どうなるか、楽しみ」と松崎は目を輝かせた。