16日に心不全で死去した「シャボン玉ホリデー」などで知られる放送作家はかま満緒さん(享年78)の葬儀が25日、東京・桐ケ谷斎場で行われた。エッセイスト海老名香葉子さん(82)と歌手泰葉(55)の母娘、「世界のへーポー」こと演出家斉藤敏豪氏(61)ら200人が参列した。

 海老名さんは夫の初代林家三平さんとともに、はかまさんと玲子夫人の結婚式の仲人を務めた。「なんで先に逝っちゃうの、ぶってやりたい」と弔辞をささげた。最後に会ったのは昨年の10月で、はかまさんを自宅に招いて、息子の2代目三平(45)の妻の女優国分幸子(39)の手料理でもてなした。「とっても元気で、さっちゃん(国分)の料理に喜んでくれたのに。突然、玲子ちゃんから電話がかかってきて『おかみさ~ん』って…まさかと思いました。あの人は死なないと思ってましたから。若い頃は、大勢の若者の中でけんかして、流したりもしていたけどねぇ。寂しい、信じられない」と、60年近い付き合いを振り返って声を落とした。

 はかまさんは20代前半に、初代三平さんの家に出入りしてギャグ創作を手伝っていた。はかまさんと玲子夫人の出会いのきっかけは、三平さんが出演していたニッポン放送のラジオ番組「三平の朝からどうもすいません」に、はかまさんを起用したことだった。番組のアシスタント務めていたのが、アナウンサーだった玲子夫人だった。

 海老名さんは「はかまさんは初代と2代目、二代にわたって、三平と部屋に閉じこもって、あれこれやってくれた。センスが良くて、新しい物を取り入れるのがうまかった。(初代三平に)『師匠、車に乗らなきゃ駄目ですよ』って外車を買ってきた。置くところもないのに、冷房機も買ってきてくれちゃった。師匠にも、よく怒られてたけど、私も『はかまちゃん!』って、怒っていた」と笑った。

 いたずら好きだった、はかまさんは酔っぱらって、初代三平さん宅の側のバス停留場を持って来てしまったことがあった。海老名さんは「通勤や通学の人が困っていて、若い者に返しに行かせて、謝りに行きました。アイデアはいいんだけど、いたずらがひどくてね。よく食べて、結婚前はモテて、母親思いの親孝行の人でした」としのんだ。

 泰葉は「小さい頃からかわいがっていただいた。コンサートに来てくださって、駄目出しをしたり、指摘をしてくれたのを思い出します。早すぎると思います」と話した。

 葬儀には石原慎太郎氏、フリーアナウンサー徳光和夫らから弔辞が寄せられた。