NHK連続テレビ小説恒例のヒロインバトンタッチが20日、NHK大阪放送局で行われ、銀色ビーズ特製の本物バトンが、「とと姉ちゃん」の高畑充希(24)から、次作「べっぴんさん」の芳根京子(19)に渡された。

 前日19日まで145回の放送で、平均視聴率は22・8%と好調を堅持する「とと姉ちゃん」。ヒロインの高畑が、これまでのバトンタッチ会ではなかった「本物のバトン」を手に、次作収録中のスタジオに立った。

 恒例のプレゼント交換に加え、実物が、このバトンタッチに登場したのは、朝ドラ95作目で初めて。NHKスタッフによると「今年は五輪もあって、リオでバトンパスが話題になっていたので、じゃあ、朝ドラでも」と決まったという。

 両作の担当プロデューサーが顔見知りで、両者が話し合い「朝ドラのヒロインはこれをきっかけに上昇して、次へつなげていってもらう立場。金メダルじゃない」として、銀色のバトンにした。

 高畑は、芳根に、リオ五輪でも話題になった日本独自の下からバトンを手渡す「アンダーハンドパス」方式で手渡した。バトンを受ける流れの中で、加速がスムーズに進むことから採用されているシステム。視聴率好調な「とと姉ちゃん」からのアンダーハンドバスで、「べっぴんさん」も加速へ期待がかかる。

 受け取った芳根は「今日(バトン)の日はまだまだだろうとずっと思っていて、でも、ついに来てしまいました」と感激。長丁場収録も折り返し目前の最中で、行われたバトンタッチ。今年から登場した本物のバトンに「まさか、本当にバトンを引き継ぐとは…。しかもこんな、銀ピカで」と驚きながら、銀バトンを握りしめた。

 一方、バトンを渡した高畑は「私の後にヒロインをやるので、勝手に親心的な気持ちで大阪に来たんですけど、元気そうで安心しました」。ご当地の大阪出身で、大阪局制作の13年「ごちそうさん」にもレギュラー出演していた高畑は「大阪の方が出演者、スタッフと密になれるので、無理なときは無理と言って、スタッフを頼り切って! 頑張れ!」と助言した。

 東京、大阪両方の朝ドラを経験した高畑によると「東京だと収録後はそれぞれ共演の人も帰っちゃいますけど、大阪だと泊まりなので、遊んでもらいやすい」と経験談も語り、芳根に「未成年だから、(夜の街など)要らないことは言えないけど、(収録休みの)土日とか、遊んでもらって(気分転換を)して」ともアドバイスを送っていた。