女優を志して昨年6月にアイドルグループ乃木坂46を卒業した深川麻衣(25)が、舞台「スキップ」(4月26日初日、東京・サンシャイン劇場)の主演に抜てきされたことが22日、分かった。舞台初主演となる。

 原作は直木賞作家北村薫氏(67)の同名ミステリー小説。04年に演劇集団キャラメルボックスの劇作家、成井豊氏(55)によって初舞台化されており、13年ぶりの上演。今回も成井氏が脚本と演出を手掛ける。

 17歳の高校2年生、一ノ瀬真理子が、うたたねから目覚めると、夫と17歳になった娘がいる42歳の高校教師になっていたという奇想天外な物語。大人になった真理子は元宝塚月組トップスター霧矢大夢(きりや・ひろむ=42)が演じ、深川が17歳の真理子を演じるダブル主演作となる。「スキップ」の仲村和生プロデューサーは、深川の起用について「無垢(むく)なイメージが、凜(りん)として清楚(せいそ)でありながら、芯が強い主人公にぴったりだと思いました」と話す。

 乃木坂46卒業後、田中麗奈(36)香里奈(32)らが所属する芸能プロダクション、テンカラットに移籍。本格女優を目指して連日、演技レッスンなどを積んできた。再出発の第1歩が、舞台初主演という幸運に恵まれ、「大きな役で個人的にはものすごく緊張しているのですが、皆さんと力を合わせて稽古に励んでいきたいと思います」と話す。3月下旬にスタートする稽古に向けて、今は脚本を読み込んでいる。「面白くなること間違いないと確信しています」。女優2人で1人を演じる異色作にも「どんな風になるのか、とても楽しみ」と話している。

 ◆深川麻衣(ふかがわ・まい)1991年(平3)3月29日、静岡県生まれ。乃木坂46の1期生として11年8月に加入。12年8月の3枚目シングル「走れ!Bicycle」以降、全シングルで選抜入り。昨年6月にグループ卒業。ドラマ出演は13年日本テレビ系「49」や15年テレビ東京系「初森ベマーズ」、16年NHK・BSプレミアム「プリンセスメゾン」。乃木坂46時代の愛称は「まいまい」。162センチ。血液型O。