未公開株の譲渡をめぐる3億7000万円の詐欺と恐喝未遂罪に問われたタレント羽賀研二(本名・当真美喜男)被告(48)と、恐喝未遂の共犯とされた元プロボクシング世界王者渡辺二郎被告(54)の控訴審初公判が19日大阪高裁(古川博裁判長)であり、検察側は「犯行は明白」と、1審の無罪判決の破棄を求めた。

 昨年11月の大阪地裁判決は「被害者の証言の信用性に疑問がある」などとして2人を無罪とし、検察側が控訴した。

 検察側は控訴趣意書で「被害者の証言は具体的かつ詳細で極めて信用性が高い」と主張。弁護側は「(1審判決は)裁判官が被害者証言に乗るのが危険と考えた結果。無罪を確信している」と述べた。

 羽賀被告は2001年6~10月、知人男性に医療関連会社の未公開株を実際の3倍の1株120万円で売り、計3億7000万円をだまし取ったとして起訴された。

 さらに同社が上場せずに倒産して男性から約4億円の支払いを求められたため、06年6月に渡辺被告らと共謀して男性を脅し、1000万円で債権放棄するよう迫ったとして恐喝未遂罪にも問われた。

 大阪地検は3月、1審で羽賀被告に有利な証言をした元歯科医(48)を「証言はうそだった」として偽証罪で在宅起訴している。

 [2009年11月19日16時36分]ソーシャルブックマーク