NHKは25日、東京・渋谷区のNHKで14年度前期連続テレビ小説のタイトルとヒロイン発表会見を行った。タイトルは「花子とアン」で、ヒロインを女優吉高由里子(24)が務める。脚本を中園ミホさんが担当する。

 物語は「赤毛のアン」の翻訳者である村岡花子さんの、明治、大正、昭和にわたる波瀾(はらん)万丈の生涯を描く。吉高は「長い期間、花子という役に立ち向かい、闘って、苦しみ、もがくことになるとは思いますが、そういう姿勢でいきたい。彼女はハングリー。自分も役にハングリーになれたらいい。吉高、したたかと言われるくらい、役にくらいついていけたらいい。キャスティングミスしたと言われないように一生懸命頑張りたい」と抱負を語った。

 吉高はヒロインが決まった時、「自分でいいのか。恐れ多い」と思った。会見の冒頭には緊張していますと語ったが、発するのは吉高らしい言葉ばかり。ヒロインが逆境をおそれず前進するが「私は高いハードルがあるとダントツでネガティブになるタイプ。何か始まるときは生きていくのが辛くなる。始まれば生きがいになるけど、今は前者です。汗びしょびしょ、勘弁して」と報道陣を笑わせた。

 取材陣から不安に思うことを聞かれると、「私は朝の顔に似合うのだろうか」と思ったことを明かした。それでも「始まれば、世間が作るイメージになるので、不安でもあり、楽しみでも」などと前向きに話した。祖母が朝ドラのファンで親孝行できてうれしいともいい、役に共感できることを問われると「難しい質問がきたな。優しい人ばかりと聞いていたのに。意地悪だな」などと語るひと幕もあった。

 描かれるヒロインは、山梨の貧しい家庭に生まれた少女が、華族の女性に交じって勉強し、戦争を乗り越え、翻訳家として子供たちに夢と希望を与える。