大橋のぞみ(9)と「崖の上のポニョ」を大ヒットさせた中年デュオ藤岡藤巻が、2人だけの活動を本格再開した。体調不良で昨年末まで休養していた藤岡孝章(56)が、今月から復帰。藤巻直哉(56)と2月5日に東京でライブを行うほか、同18日にはオリジナル映像満載の初DVDも発売する。先月には著書2冊も発売。独特のオヤジ人生論は、世界的不況を生き抜く知恵を与えてくれそうだ。

 藤岡藤巻の爆笑トークは、新年から全開だ。

 藤岡

 昨年は末期がんで年内持てばって言われてたんですけど(笑い)。普通に調子が悪い状態に戻った。オヤジはいつも、どこかが悪いとか、痛いとか、重いとか言うよね。

 藤巻

 僕は会社が重い(笑い)。ウチの会社も赤字転落ですから。

 藤巻は勤務先の広告代理店の実情を吐露した。それでも昨年は、NHK紅白歌合戦に出場する(藤岡は休養)など、大忙しだった。

 藤巻

 一緒にやらせてもらったのぞみちゃんがビッグになった。僕らは「背景歌手」って言われます。

 藤岡

 僕らの間に立つと、単体より、5割輝いて見える。後ろが沈むから、その分。1度売れた歌手なら、再活性化できる。

 別のアーティストとの新ユニット結成の動きはないが、活動範囲は広がるばかりだ。先月には「よろけた拍子に立ち上がれ!」と「いいから、そこに座れ!」の著書2冊を発売。初DVDも収録した。

 藤岡

 基本は、飲み屋でのグチや説教。そういうのが形になるのは…。

 藤巻

 こんなの買う人がいるの?

 別に訴えたいこともない。ボウフラのような人生。流れに身を任せて。家庭や会社とか、周囲に期待しないと楽ですよ。

 藤岡

 藤巻の奥さんは昔は厳しくて、煮えたぎったお湯に夫を入れてた(笑い)。今は沸いてない冷たい水に入れてる(笑い)。

 藤巻

 煮え湯に比べれば、冷たい水の方がまだ楽。1番不幸だったころを思い出せば、今は幸せ。

 2人の会話には、厳しい時代を生き抜くヒントが、にじみ出ていた。

 [2009年1月5日6時48分

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