覚せい剤取締法違反(使用、所持)の罪に問われた女優酒井法子被告(38)の夫で、自称プロサーファーの高相祐一被告(41)の初公判が21日、東京地裁で行われた。妻をかばうために警察にはうその供述をし、当時の弁護人までが、そのうそをつき通すように指示したことを証言。また、酒井被告の使用を懸念して覚せい剤を持ち歩いていたと、妻の常習性をうかがわせる証言まで口にした。検察は懲役2年を求刑、判決は11月12日に言い渡される。酒井被告の初公判は今月26日。

 「自宅に覚せい剤を置いておくと、自分がいない間に法子が隠れて使用すると思った。彼女は使用量を知らない。たくさん使うと危険なので…。それに、合流して一緒に使おうかなとも思っていた」。弁護側の被告人質問で、高相被告は逮捕時に覚せい剤を所持していた理由をこう説明した。

 捜査段階で酒井被告は「夫に勧められて使った」などと供述したとされる。だが、「自分に隠れて使用すると思った」との証言は酒井被告の常習性をにおわせた。

 また、罪状認否では覚せい剤を使用した場所について、公園トイレだったのを自宅マンションに改めた。これは「法子が逮捕される前で、妻が覚せい剤を使用していることを隠そうと思ったため」という。自宅で吸引したと正直に話すと、酒井被告にも捜査の手が及ぶと考えた。「彼女が覚せい剤をやっていることを誰にも知られたくなかった」と、妻の女優としてのステータスを守ろうとしたと強調した。

 酒井被告がクスリを抜くために逃避行していた際、最初の弁護人だった榊枝真一弁護士にうその供述をしたことを打ち明けたという。すると「失踪(しっそう)中なのでそれはまずい。そのまま通してください」と、うそをつき通すように指示されたと話した。同弁護士は、酒井被告の後見人的人物らが用意。当初は高相、酒井両被告の弁護を担当していた。

 結審後には長男(10)と妻の家族3人での平凡な暮らしを求めた。「子どもには一番迷惑をかけた。もう2度と使用しない。覚せい剤は自分が入手していたから、もう手に入れない。妻にもやらせない」。酒井被告も高相被告の母へ書いた手紙で「今後は3人でまた暮らしたい」としたためたという。「僕もそれを望んでいます」。

 高相、酒井両被告は、1度は覚せい剤をやめる決心をしながら再び手を染めてしまったという。押収された覚せい剤は“あぶり”に換算して約300回もの使用分に相当する。薬物常習者の再犯率は高いことで知られるが、「子どものためにも、もう2度とやらない」という言葉は信じられるのだろうか。

 [2009年10月22日9時19分

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