歌舞伎俳優中村勘三郎(55)が過労による体調不良のため東京・新橋演舞場2月公演「ペテン・ザ・ペテン」(1~25日)を休演することが9日、分かった。公演は代役を起用して行う。現在、都内の病院に検査入院中の勘三郎は「1日も早く体調の回復を図れるよう専念したいと思っております」とコメントし、3月の博多座公演からの復帰を目指している。
歌舞伎界一の人気者が疲労でダウンした。勘三郎は昨年10、11月の平成中村座の大阪城公演後、名古屋と金沢で舞踊会を行い、12月初めから別荘のある米アリゾナ州に滞在した。好きなゴルフをしながらゆっくり休養するはずだったが、体調が思わしくなかった。そのため今月初めに帰国した直後、病院で検査。医師から「過労の蓄積」との診断を受け、2月公演「ペテン・ザ・ペテン」出演についてドクターストップがかかったという。勘三郎は精密検査を受けるため、そのまま入院している。
ファクスでコメントを寄せた勘三郎は「このたびはご心配、ご迷惑をお掛けすることとなりまして大変申し訳ございません。楽しみにしてくださっている皆様、ファンの皆様、関係者の皆様を思いますと、誠に胸が痛みます。お医者様のご判断もあり、やむなく降板・休養させていただくことになりました」と謝罪した。
「ペテン-」は勘三郎のほか、柄本明、藤山直美、渡辺えり、小池栄子らが出演する。戦後の混乱期の温泉街にやってきたペテン師によるもうけ話をめぐる新作喜劇で、9日からけいこが始まった。勘三郎は「お客様の笑顔を思い浮かべながら、これまで準備を重ねてきた作品です。今回出演できないことは、私自身悔やまれて悔やまれてなりません」。代役は未定だが、公演はそのまま行うという。
勘三郎は05年の襲名披露興行以来、通常の歌舞伎公演のほかに平成中村座公演、シアターコクーンのコクーン歌舞伎、演舞場の喜劇公演、海外公演など公演回数も多く、歌舞伎界きっての多忙ぶりだった。1、2月は療養に専念し、3月には九州新幹線全線開業記念の博多座公演、同30日には鹿児島県硫黄島で「俊寛」上演を予定しており、3月復帰を目指している。
[2011年1月10日7時40分
紙面から]ソーシャルブックマーク




