サッカーW杯1次リーグ、日本対コートジボワール(NHK総合、午前9時~正午)の平均視聴率は、関東地区46・6%、関西地区45・0%(いずれも後半)だったことが16日、ビデオリサーチの調べで分かった。決勝トーナメントに進出しても、今後は日本時間早朝の試合開始で、W杯サッカー日本戦がNHK紅白歌合戦に初めて劣り、年間視聴率1位から陥落する可能性も出てきた。

 日曜午前10時キックオフは、テレビ観戦するには絶好の条件だった。しかし、期待されたほど数字は伸びなかった。友人、知人とまとまって視聴したり、休日のため外出先で観戦するパターンが増えたことなどが考えられる。瞬間最高視聴率は関東地区50・8%で、後半42分に香川と柿谷が交代した直後の場面。関西地区49・8%で、いずれも試合終了直前だった。

 1次リーグは残り2試合。20日のギリシャ戦は午前7時試合開始で日本テレビが中継、25日のコロンビア戦は午前5時試合開始でテレビ朝日が中継するが、平日、早朝ということで、テレビ観戦には初戦よりも厳しい条件だ。

 決勝トーナメントでの盛り返しも期待されるが、深夜、早朝の中継が続く。前回大会では、決勝トーナメントの日本対パラグアイの視聴率は、1次リーグ第3戦から16・4ポイントも上がったが、午後10時40分放送開始と条件が良かったことも要因だった。

 これまで日本がサッカーW杯に出場した過去4大会の年は、W杯日本戦がテレビ番組年間視聴率1位を獲得してきた。他の年では大みそかのNHK紅白歌合戦が1位になることが多いが、コートジボワール戦の46・6%は、ここ最近の紅白(12年42・5%、13年44・5%)が記録している数字に近く、第2戦、第3戦と数字が下がってしまうと、初めて年間1位を紅白に奪われる可能性もある。

 W杯中継でこれまでの平均視聴率の最高は、02年日韓共催大会での日本対ロシアの、66・1%。ビデオリサーチが統計を取り始めた62年12月からみても歴代3位。この年、紅白は年間8位だった。