<J1:東京3-2G大阪>◇第17節◇7日◇味スタ

 G大阪が屈辱の17位でシーズンを折り返した。前半だけで3失点するなど東京に敗れ、2連敗で16位から17位に転落。故障者続出の中、残り17試合でJ2降格圏からの脱出を図る。

 G大阪が2連敗で再び16位から17位に転落した。開始3分であっけなく先制点を献上。前半17、44分には、かつてG大阪に所属していた東京FWルーカスに連続得点を許した。前後半と1点ずつを返したG大阪だが、前半の3失点は痛すぎた。大きな敗因は守備陣の崩壊だった。

 MF遠藤保仁(32)は「もっと集中して試合に入らないと。守備の意識というか失点しないこと。先制点がほしいと思っているので、取られるとプランが狂う」と前半の大量失点を振り返った。前節柏戦は6失点の大敗。最近3試合で計11失点と、今季の課題が再び大きくのしかかる。DF中沢、加地、GK木村と主力守備陣が故障離脱しており、そのまま結果に直結している。

 松波正信監督(37)は「あんな簡単に失点すると、ひっくり返すのもパワーがいる」と言いながら、終盤に猛反撃に転じて「(勝ちたいという)気持ちが伝わったと思う」と数少ない収穫を口にした。2試合連続の今季7点目を奪ったFW佐藤晃大(25)は「勝たないと意味がない。攻撃陣が光らないと」と自らに言い聞かせた。

 PKで2試合連続ゴールした遠藤は「まだ(シーズン)半分ある。今の順位に満足している人はいない」という。DF今野は「後半だけ見れば勝っている。もっと失点ゼロの時間を長くしなければ。正直苦しいし、つらい。でも僕らはあきらめないし、つらいけどサポーターと何とか乗り越えられるようにしたい」と前を向いた。いまだJ2降格圏内で残りは17試合。名門の誇りと底力で、この危機を乗り越えられるのだろうか。