金メダル獲得の鍵は男!?

 リオデジャネイロ五輪に出場する7人制ラグビー女子日本代表「サクラセブンズ」が26日、直前合宿地のブラジル・サンパウロ州に成田空港から出発した。大きくて速い選手がそろう強豪対策として、3月の沖縄合宿から男性選手との練習で本格導入してきたが、ブラジルでも現地の日本男子クラブチーム「サムライジャパン」と練習予定。1次リーグ初戦カナダ戦(日本時間7日)で、成果を披露する。

 リオ五輪金メダルを目標に掲げて5年。本番直前合宿は14年のサッカーW杯で男子日本代表が拠点としたイトゥ市の施設で最終調整する。男性クラブチーム「サムライジャパン」を招いてセットプレーや、攻撃連係を確認する予定。3月の沖縄合宿から「男性と(練習を)やることをキーワードに最後までかなり追い込んできた」と、浅見ヘッドコーチが継続してきた総仕上げとなる。中村主将も「体格差のある相手にも突っ込んでいけるようになってきたし、スピード感にも対応できてきた。男性との経験も増え、女子のトップ選手にも『あれ、いけるかな』と試合中に思えている」と自信の表情を見せた。

 年間200日以上の合宿を積み重ね、6部練習の日もあった。昨年のW杯で南アフリカに勝った男子15人制日本代表以上に時間をかけ、食べて、走って、寝て。そして男子トレ。成果は強豪が集うワールドシリーズ(WS)でも表れつつある。4月のカナダ大会では今大会でも同組の英国(イングランド)に22-28と接戦。後半は17-0と大きく上回った。5月のフランス大会でもカナダに15-21で敗れたものの、後半は10-0。上位を相手に世界を驚かせる基盤は作った。

 この日の朝は、東京・味の素トレセンでレスリング吉田沙保里や伊調馨、重量挙げの三宅宏実らメダリストからの見送りを受けてパワーも得た。銀座の高級サロンで人生初の金髪を施し、ネイルも整えた中村は「金メダルを勝ち取って、日本に帰ってきたいと思います」。胸を張って決戦の舞台に向かった。【鎌田直秀】