<J1:浦和1-0清水>◇第15節◇7日◇埼スタ
浦和は集中して守りきった。特に守備の中心であるDF槙野智章選手(28)は、清水のキーマンFW大前、ウタカといったあたりに、ほとんど仕事をさせなかった。第1ステージ優勝へ独走するチームにふさわしいプレーぶりだったと思う。
槙野選手のスピードやバネといった身体能力は、同じDFだった私からみても、ずばぬけたものがあると思う。さらには攻撃センスも光る。ドリブルやシュート力も、DFながら目を見張るものがある。日本代表のハリルホジッチ監督が評価するのもうなずける。
一方で、ハリルホジッチ監督が槙野選手に出しているという「注文」も、想像がつく。たとえば前節3日の柏戦。相手のクロスに対して、マークを外してしまうシーンが多々あった。GKに西川選手がいながら、浦和が3失点、4失点としてしまう試合があるのは、こうしたプレーのムラに起因すると思う。
私の経験から言っても、リーグで優勝するチームというのは、守備の出来にムラがない。攻撃陣は好不調の波とは無縁ではいられない。だから守備陣が無失点で済む試合はきっちり完封して、手堅く勝ち点を重ねていけるチームこそが、安定して強さを発揮する。
浦和は昨年も、攻撃陣に疲れが出る終盤戦に失速して、G大阪の逆転優勝を許した。オフに走り込みを増やして、体力面の改善をはかったとも聞くが、リベンジへの一番のカギはやはり守備の安定だろう。
槙野選手はアグレッシブな攻撃参加も持ち味ではあるが、今季は守備を安定させるような活躍を期待したい。それこそが、おそらくハリルホジッチ監督が求めるものでもある。リーグでの年間優勝は、槙野選手の代表での定位置獲得にも、必ずつながるはずだ。(日刊スポーツ評論家)



