リーグ中断明け7試合、東京が負けていない。そのチームを支えているのが、米本と武藤だ。守備の米本と攻撃の武藤は、お互いにつながっているようだ。

 まず米本の一番の長所は、ボールを奪えること。守備範囲が広く、1人で2人を見ることができる。こぼれ球への予測がいいからポジショニングもよくなり、ボールを拾う確率も高くなる。1対1の場面でも9割方、自分のボールにしている数少ない選手だ。ボール奪取力なら山口(C大阪)以上だろう。米本がいるから、武藤が生きてくる。

 その武藤も攻守の切り替えが速く、守備もよくする。そして守備をすることで、相手のマークを外している。だから攻守が切り替わった瞬間、フリーになっている。相手の嫌がることを、惜しみなくできるところがストロングポイントだろう。

 アギーレ監督は代表で守備のところを固めたいと言っている。武藤も米本も、アギーレジャパンに入る可能性は十分ある。(日刊スポーツ評論家)