<国際親善試合:日本2-1オーストラリア>◇18日◇ヤンマー

 アジア杯へ日本の守備に課題が残った。アンカーの左右のスペースを突かれる場面が目立った。アンカーの長谷部が横から重圧をかけられ、攻撃のポイントを作られる。そのスペースをつぶすのは、あくまで正対する4バックの選手であるべき。もっとアプローチしないと、長谷部が対応していては遅すぎるし危険だ。相手のフィジカルが落ちたから助けられた部分もあったが、組織的に対応をしないと、アジアの他国はこの試合で日本の弱点だと悟ったはずだ。

 この守備の不安定さが香川へも影響している。どうしても香川が守備へ神経を注ぎ、攻撃参加に迷いが見られる。フィジカルは上がってきたのだから、シンプルなプレーで攻撃に絡めば必然的に得点も生まれるはず。アギーレ日本が売りにするアンカーだが、課題を克服しないと香川の特長まで消すことになる。(日刊スポーツ評論家)