仙台レディースは“肉食女子”? 私が担当するベガルタ仙台は現在、J1で戦うトップチーム(男子)が第2ステージ(S)17位。一方、なでしこリーグ1部で戦う仙台レディース(女子)は、強豪日テレと同勝ち点で並ぶ3位。東アジア杯でも男子はGK六反1人、女子は4人が選出され、MF川村が代表キャプテンも任されるなど多方面で好調です。

 男女の差はあれ、それぞれ日本のトップリーグでしのぎを削るという意味では同じ。今季大幅に選手が入れ替わるなど、「新生ベガルタ」を作り上げる最中にある男子は、結果ばかりを求めてはいけないのかもしれない。12日の第6節でようやく第2S初勝利を挙げたものの、女子の健闘ぶりを取材するにつけ、男子も続いてくれたら…と心の中で願う夏。

 土曜日にJ1、翌日曜日になでしこリーグへ足を運び、取材することが多々ある。惜敗多めな男子の試合を取材し、なぜか自分まで気分を落とすサタデーナイト。だが一夜明ければレディースが勝利し、キラキラの笑顔を見せる姿を見て、何だかハッピーサンデーに、ということも少なくない。女子チームがあるからこそ、そろって勝利すれば最高の週末になり、その逆もしかり。仙台サポーターの方々の週末は大変だな、とも。

 ほぼ全選手が仕事を掛け持ちし、練習は決まった時間内だけという環境の中で奮闘するレディースの選手たち。練習場もユースなどと共用で思い通りに使うこともできず、試合翌日だって朝から出勤し、休日の土曜日にはJ1のホーム戦を必ずといっていいほど観戦して勉強する姿を見かける。そんな忙しい日々を送る彼女たちだが、いつどこ会ってもハイテンションで元気いっぱい。見習いたいと思います(笑い)。

 11年の震災の影響で休部となった前身の東京電力女子サッカー部マリーゼ時代から所属する嘉数主将は言う。「もっと過酷な状況でサッカーをしている人もいるから、甘いことは言えない。時間がない分、集中した練習をするようになるし、好きなことをやっているという自覚や責任が出る。やりくりのため共同生活をしたりすることも、チームの団結力を生んでいると思う」。素晴らしい環境で素晴らしい指導を受けることだけが、強さにつながる訳ではないと教えてくれた。

 トップの選手らがたびたび口にする「うちは静かな選手が多い」「おとなしい」という言葉。おだやかで優しい性格の選手が多いと感じるのも事実で、きちんと取材対応する彼らの姿勢には紳士を感じます。

 でもある日のクラブ関係の懇親会では、女子選手の方が肉を多く食し「勝てないかも(笑い)」と漏らした男子選手も多数いたとか…。文字通り“肉食女子”なレディースとは対照的に、草食気味男子かも?

 強くたくましく、そして美しく-。首位INAC神戸との勝ち点差も4まで詰めた。MF川村は得点ランク1位、7月連戦ではクラブ史上初の5連勝も達成。4戦で逆転勝ちする粘りもある。リーグ参入3年目、上位へ駆け上がっていく彼女たちにも注目して欲しい。


 ◆成田光季(なりた・みつき)1989年(平元)5月6日、東京都練馬区生まれ。5歳から始めた体操競技歴は15年。中学、高校時代に日本一を5回経験。明大から12年に日刊スポーツ入社。整理部1年半を経て、東北のアマチュアスポーツを中心に取材。15年から仙台担当。