鹿島が第1ステージ制覇に王手をかけました。

 勝ち点は2位川崎Fを「1」上回っており、25日の最終節ホーム福岡戦(19時、カシマ)に勝てば無条件で前期優勝が決まります。3連覇を遂げた09年を最後にリーグ優勝から遠ざかっているクラブにとって、半期とはいえ、久々のリーグ戦タイトルです。茨城・鹿嶋市内のクラブハウスには連日、多くのサポーターが詰めかけています。いまだ高い人気を誇るOBのシャルケDF内田、ケルンFW大迫が練習参加していることもありますが、福岡戦のチケットが前日24日午前の段階で、今季最多2万6804枚も売れていることを考えれば、純粋に好成績が注目度を上げています。

 そのクラブハウスと練習場をつなぐ通路には「アントラーズカフェ」という飲食店があります。こちらも連日、にぎわっています。ファンが練習を見ながらコーヒーを飲んだり、ランチを楽しめる憩いの場。昼時になれば、井畑社長をはじめフロント職員が利用し、選手が料理を頼んでテークアウトする日もあります。

 ここでは選手が考案したメニューが食べられます。過去には「小笠原(満男)スペシャル ムール貝パスタ」「ナイス(山本)脩斗」「(昌子)源の鉄壁丼」など、十数人の選手考案メニューが並んでいました。今季から運営会社が変わってリニューアル。いったん選手メニューがなくなりましたが、新たにシェフと選手企画会議を開き、今月1日から以下の3種類のメニュー提供が始まりました。


 ▼MF遠藤康(28=仙台市)プロデュース「スタミナ満点!ガーリックたっぷりの豚キムチチャーハン・ギョーザセット」

※高校時代、家族不在の時は自らキムチチャーハンを作り、練習前に食べていたという思い出の一品。遠藤の親切心? で、ニンニク対策のためのチューインガム付きです。


 ▼FW赤崎秀平(24=鹿児島市)プロデュース「春巻き・から揚げ定食(サラダ、デザート付き)」

※鹿児島といえば黒豚。春巻きには、たっぷり豚肉が入っています。女性をターゲットに、赤崎おすすめのバルサミコドレッシングをかけた新鮮野菜と、コーヒーゼリーが付いてきます。


 ▼FW鈴木優磨(20=千葉県銚子市)プロデュース「アジフライ定食(シラス付き)」

※故郷銚子の漁港で多く水揚げされており、その漁港では、かつて鈴木の祖父が働いていたとか。仕入れ状況によりますが「銚子産」のアジとシラスを主に使用しています。


 このメニューは3人がメニュー発案から試食まで行って、決まったものです。提供は期間限定で6月末までの予定でしたが、同店スタッフによると、好評のため延長が検討されている、とのこと。さらに第2弾、第3弾と選手プロデュースの新メニューが追加されていく予定です。練習見学に合わせて、ご賞味あれ-。


 ◆木下淳(きのした・じゅん)1980年(昭55)9月7日、長野県飯田市生まれ。早大4年時にアメフットの甲子園ボウル出場。04年入社。文化社会部、東北総局、整理部を経てスポーツ部。鹿島、U-23日本代表担当。記者のおすすめメニューは「からあげ定食」。580円。絶品です。