前アルジェリア代表監督のバヒド・ハリルホジッチ氏(62)の日本代表監督就任が正式に決定した。

 日本サッカー協会が12日、東京・JFAハウスで理事会を開き、同氏の就任を承認した後、発表した。前任のハビエル・アギーレ氏(56)が八百長疑惑に関する告発状受理により解任されてから、約1カ月半。ようやく、日本代表の新監督が決まった。また、コーチには最有力候補に挙がったノルディン・クリシ氏(60)ではなく、昨季トラブゾンスポルで指揮官とともに仕事をしたジャッキー・ボヌベー氏(53)、フィジカルコーチには10年近く指揮官と仕事をしているシリル・モワンヌ氏(44)が就任することも発表された。GKコーチについてはアギーレジャパン時代のリカルド氏を続投させることになる。

 日本協会の原博実専務理事(56)は「今日の理事会の1番初めに(人事が)承認されたので発表します」と明言。霜田正浩強化担当技術委員長(48)は「技術委員会で推挙したハリルホジッチ氏が理事会に承認されました。(2月)22日に技術委員会を行い、条件設定をして交渉に当たった。その時点で過去の実績や経験、実際に会った感触、人柄を踏まえた上でハリルホジッチ監督と1番に交渉しようとなった。27日、28日に話をした。彼はいろいろなオファーを断って、日本を選択してくれた」と話し、合わせて配布された資料で交渉理由を説明した。

 さらに、霜田委員長は「監督といろいろな話をする中で、異なる2カ国でW杯出場権を獲得した。実績、経験から自分の仕事に自信を持ち、日本人のクオリティーを評価している。非常に厳しい監督だが、日本のストロングポイントをいかして戦ってくれると思う。真面目さ、勤勉さを強調して戦う監督。『勝利するために一切手を抜かず、やれることを全てやる。勝利のためには完璧主義者でありたい』と監督も言っていた」と期待を口にした。また、オシム氏と面会したことについて「日本代表を外から見てどう思うか? サッカーの話をしたいと思い会いに行ったが、残念ながら会えなかった」と説明した。

 バヒド・ハリルホジッチ氏は13日に来日し、正式契約にサインした後、就任会見を行う。就労ビザ取得も済んでおり、同委員長は「3月の指揮は間に合います」と断言。今月下旬の親善試合チュニジア戦(27日、大銀ド)、ウズベキスタン戦(31日、味スタ)で初陣を迎えることとなる。