リオ五輪で行使する24歳以上のオーバーエージ(OA)枠が浦和FW興梠、G大阪DF藤春、広島DF塩谷に絞られたことが、10日判明した。

 五輪のOA枠に入った広島DF塩谷司(27)が、神戸戦後に「正式な打診があれば行きたいとチームにも言っている」と、クラブ側に出場を“直訴”したと明かした。U-23日本代表のDF奈良(川崎F)が5月中旬に左脛骨(けいこつ)骨折で本大会出場が絶望となった直後から、センターバックと右サイドバックもこなせる戦力としてOA候補に浮上。「予選に出ていないという気持ちもあるが、もし出られるのであれば自分にもできることがある」「どこでもやります。ポジション問わずやりたい」と五輪への思いをとつとつと口にした。

 もっとも、自軍の試合ではドローとあって笑みはなかった。開始3分にFWピーター・ウタカの3戦連発で先制しながら、その10分後にゴール前でのマークが甘くなって失点。塩谷はゴール前に攻め上がり、クロスを頭で合わすなど持ち前の攻撃参加をみせた。両軍合わせて25本のシュートを打ち合ったが、次の1点が遠かった。「どちらのチームにもビッグチャンスがあったのに決めきれなかった。今後の課題」と攻守両面の力不足に唇をかんだ。