日本(FIFAランク51位)は今日15日、W杯アジア最終予選でサウジアラビア(同54位)と対戦する。

 日本の新エースに名乗りを上げた原口元気(25)が“レジェンド超え”で年内最終戦を飾る。今や、日本代表の左FWが定位置。W杯アジア最終予選では9月6日のタイ戦から先発をつかみ、3戦連発。FWカズ、呂比須の偉大な先輩に並んだ。ハリルホジッチ監督の“申し子”は、サウジアラビア戦の前日練習でも左FWに入ったもようだ。首位との対決に向けて得点への意欲が口を突いた。

 原口 前回のオーストラリア戦では(相手にPKを与え)失点に絡んだので自分の力で取り返したい。勝ち点3を取るために働きたい。

 14年夏に浦和からドイツに渡った。海外組の攻撃陣が出場機会をつかめずにいる中、今季はリーグ全10試合に出場する。代表の大黒柱として君臨してきた本田が先発から外れる可能性が高い中、試合勘を保っている原口に得点源としての期待が高まる。「FWなのでゴールに近くて僕自身もすごく楽しみだしチャンスは来ると思う」。11日のオマーン戦で2得点したFW大迫に対しては「活躍が刺激になった。負けたくないし結果を出したい」とキッパリ。その上で「彼に(ボールが)入った後の飛びだしが重要になる」と語り、すでに1トップ大迫でのプレーを想定していた。

 会場は浦和ユース時代から慣れ親しんだ埼玉スタジアム。「僕にとってはメリットがあるしイメージがしやすい」。年内最終戦で折り返しとなる5戦目に向けて「勝つことによってポジティブな雰囲気に変えたい」と新エースは自覚を口にした。【岩田千代巳】

 ◆W杯最終予選連続試合ゴール 原口は9月6日のタイ戦、10月6日のイラク戦、同11日のオーストラリア戦と3試合連続ゴール。日本代表のW杯最終予選での3戦連発は、93年のFWカズ、97年のFW呂比須に次いで19年ぶり3人目の最長タイ記録となった。呂比須は加茂監督更迭後を引き継いだ岡田監督の就任初戦で同点、2戦目が先制点、3戦目が1-0からの追加点で達成。W杯初出場を決めた日本の「救世主」となった。なお、原口は3戦すべて先制点で、先制点での達成は93年のカズ以来2人目だった。