<練習試合:日本代表2-0流通経大>◇20分×3本◇30日◇千葉県内

 MF金崎夢生(19=大分)が豪快な26メートルミドル弾で、代表生き残りをアピールした。3本目の18分、中央右寄りで思い切り右足を振り抜くと、ボールは浮き上がるように伸びて左隅に突き刺さった。「シュートを積極的に打とうと思った。相手DFが下がってコースが開いた」。合宿初参加の新星が強力な飛び道具を見せつけた。

 欠点を十分に補う1発だ。3本目でボランチを試されたが、守備で役割を果たせず、わずか10分で2列目に配置転換された。その8分後に決めた。岡田監督は「あまりにも守備ができないから(変えた)。やっぱり前(攻撃)の選手だなという印象。2列目に上げたら点を決めた」と決定力に驚いた。

 所属の大分では、J1通算119得点のFWウェズレイと直接FKを交互に蹴っていた時期もあるほど。「しっかり足に当てればコースに飛ぶ」とシュート力には自信を持つ。9月から始まるW杯アジア最終予選では、引いた相手を崩すため、積極的なミドルも必要になる。同じ19歳のMF香川ら若手を重用する岡田監督に、鮮烈な印象を残したはずだ。【北村泰彦】