<アジアCL:G大阪1-1チョンブリ(タイ)>◇1次リーグ◇G組◇12日◇万博

 G大阪にとって、寒風が身に染みるドローだった。勝利だけを求めて臨んだACL初戦。あわや敗北の後半ロスタイムにルーカスが決めドローに持ち込んだが、喜びはどこにもない。西野監督は「予想以上に(相手の)チーム力が高かったということ。ここまで崩せないとは予測していなかった」とぼう然とした。

 前半に先制し、圧倒するもくろみはあっさり崩れた。後半14分、左サイドを昨季タイリーグ得点王のブラジル人FWネイファビアーノに仕掛けられた。1対1の守りに抜群の強さを誇るDF水本があっさりかわされる。「とにかく勝たないといけない試合だったのに…」。こぼれ球をMFアルティットに決められた。まさかの展開に焦りだけが増した。シュートは相手の5本に対して23本だが、1点奪うのがやっとだった。

 先発左サイドバックに抜てきされたミネイロは周囲とかみ合わない。カバーに奔走したDF山口は「もうちょっと(守備を)やってほしい」と苦言を呈した。

 今後は総移動距離約2万5000キロの移動と過密日程が待つ。「4チームのうち1チームしか上がれない。そこをどうとらえるか」と西野監督。当初の計画が早くも崩れ、1次リーグ突破に暗雲がたれ込めてきた。