鹿島が記念の100ゴールでACL1次リーグ突破を手繰り寄せる。2位北京国安と同勝ち点で並ぶ中、7日のクルンタイバンク(タイ)戦はぜひ大量得点が欲しい一戦となる。アジアサッカー連盟(AFC)主催試合で現在96得点。Jクラブ初の大台到達をFW興梠ら攻撃陣が狙う。

 公式戦6戦未勝利に伸びた敗戦から一夜明けた4日、興梠の表情は吹っ切れていた。節目の得点が迫っていることを知ると「狙うと言えばいいですか?

 じゃあ、狙います」と笑った。リーグ得点王のFWマルキーニョスは3日の川崎F戦で股(こ)関節周囲を痛め、5日に検査を受ける予定で離脱が濃厚。若い力が頼りだ。

 100点という数字には縁がある。小学校時代、宮崎県大会の約10試合で現川崎FのFW久木野と2トップを組み、2人で100得点を荒稼ぎした。レベルの差があったとはいえ、ゴールを大台まで積み上げた経験がある。「チームが苦しんでいるので、今こそ決めたい」と救世主役を買って出る。

 残り2試合で北京国安に得失点差で10点上回っているが、アジアの大会で安全圏とは言えない。FW田代は「早い時間帯に取れれば相手の心も折れる」と序盤の攻撃が大量得点へのカギを握ると読む。100得点突破は、1次リーグ自力突破への「ノルマ」ともいえそうだ。【広重竜太郎】