鹿島MF本山雅志(29)がMF小笠原のアジア制覇の思いを引き継ぐ。チームは21日、24日のACL準々決勝第2戦アデレード戦に向けてオーストラリアへ出発。20日の柏戦で左ひざの半月板と前十字じん帯の損傷を負い、全治6カ月で今季絶望となった小笠原のために戦う意気込みを示した。「(故障前まで)無理してやっていた。ちょっと長くなるけど、いい休みになってくれれば」と思いやった。

 本山は試合後に、帰宅していた小笠原を見舞いに行くと、「頑張ってこいよ」という言葉が返ってきたという。「元気そうだった」とひと安心できた。

 右内転筋痛で公式戦2試合連続で欠場した。アデレード戦の出場見込みは現地での調整で判断される。小笠原の離脱で中盤の大黒柱を失ったチームに、本山が力を吹き込む。「満男(小笠原)の分までという思いは強い」。小笠原へ、オーストラリアからアジア4強の朗報を持ち帰るつもりだ。【広重竜太郎】