公式戦2連敗中の鹿島が異例の「ショック療法」で再加速を狙う。18日のアジア・チャンピオンズリーグ(ACL)の上海申花戦(カシマ)に備え、17日に茨城県鹿嶋市内で練習。FW興梠慎三(22)、DF新井場徹(29)という不動の先発2人をベンチから外すことが分かった。

 オリベイラ監督が不振のチームにカンフル剤を打った。「(上海戦の)メンバーについてはノーコメント」としたものの、練習後に通達された上海申花戦の登録選手一覧に2人の名はなかった。2連敗を喫した11日のACL水原戦と15日のリーグ新潟戦で2人が不調だったとはいえ、慎重な選手起用が特徴の同監督にとっては大胆な決断だ。

 同監督は「勝つしかない。1次リーグ突破には大事な一戦」と言う上海申花戦には、興梠に代えてFW田代、新井場に代えてDF朴の出場が濃厚だ。今季公式戦で先発がない2人が結果を出せば、チームにとっては刺激注入以上の効果がある。

 田代は「そろそろ結果が欲しい」と話し、朴も「出たら、いつも練習でやっている通りのサッカーをしたい」と意気込んだ。初のACL制覇に向け、名将の采配が鍵を握る。【菅家大輔】