ブーイングを黙らせた。浦和の日本代表GK西川周作(28)が好セーブで広島を完封した。後半16分、ペナルティーエリア手前で日本代表MF青山のミドルシュートを右手ではじいた。「今季我慢できずに失点した試合もあった。我慢強くできた」。紫色に染まった敵地をため息で埋めてみせた。

 ACLを含めて、1カ月足らずで公式戦は7試合目。開幕3連勝とはならなかったが、好調広島と敵地での引き分けには価値がある。13本のシュートをしのいだ西川は「スタートダッシュが大事だと思った。いいスタートが切れた」と手応えを感じていた。

 2年前まで広島に所属。ボールを持てばブーイングを浴びた。それでも笑って「たくさんの方が注目してくれた。いい試合ができたと思う」。緊張感ある首位決戦に満足した。今日23日から地元・大分に凱旋(がいせん)。胸を張って日本代表に合流する。【小杉舞】