東京が湘南にスコアレスドローで引き分け、1次リーグA組1位で3年ぶり決勝トーナメント(T)進出を決めた。引き分け以上で突破の最終節、マインツ移籍が決まった日本代表FW武藤嘉紀(22)はフル出場。ナビスコ杯ラストマッチでゴールはなかったが、8強入りを置き土産にした。

 ナビスコ杯ラストマッチを終えた武藤が、スコアレスドローにも充実感をにじませた。マインツ移籍が決まり3年ぶりに突破を決めた9月の準々決勝にはいない。「自分はいないけど、チームとして1つ達成できたことは大きい。(失点を)ゼロに抑えられたことがプラス材料」。6試合中4戦2発で、3年ぶりの1次リーグ突破の置き土産。疲労の色を隠せない中でチャンスをうかがい続けた。

 後半32分に右サイドを抜けドリブルでゴールへ突進しながら、シュートではなくパスを選択。マイナス方向への右クロスでMF三田に好機を演出したが、ゴールは生まれなかった。「角度のないところから打つよりも、フリーに出すことの方が可能性が高い。自分としては見えていたかな」。東京にとって1次リーグから勝ち上がっての決勝T進出は5年ぶり。6戦無敗の負けない力をチームで見せた。

 ◆ナビスコ杯の決勝トーナメント 1次リーグの各組上位2チームに、ACLに出場した鹿島、浦和、柏、G大阪の4チームを加えた計8チームによるホームアンドアウェー方式で行う。準々決勝の第1戦が9月2日、第2戦が同6日。準決勝の第1戦が10月7日、第2戦が同11日。決勝は1試合のみで10月31日に実施。トーナメントの組み合わせは、29日のオープンドローで決定する。