広島が2連敗を喫し、首位から転落した。ホームの柏戦で完敗。中山雅史氏がもつJ1通算最多得点157まであと「2」に迫るFW佐藤寿人(33)は不発だった。前半30分、DF塩谷からのパスにダイレクトで合わせるも惜しくもクロスバーの上。今季初のフル出場を果たしたが、ゴールは遠かった。

 「悔しいですけど、何かが足りなかったから負けという結果が出ている。偉大な記録にフォーカスしてもらっているけれど、今チームは優勝争いを戦っている。自分も記録のために今までやってきたわけでない。記録を達成したときに個人として、フォーカスしてもらえれば」。

 立ち上がりが悪かった。前半3分に失点してから、リズムをつかみきれず。柏MFクリスティアーノ(28)にハットトリックを達成された。この日は、試合前に昨年広島市で起こった土砂災害の被災者に向けて黙とうが行われただけに、悔しい敗戦だった。

 森保一監督は「8月は広島にとって特別な月。そういう意味でも犠牲になった方々、頑張っておられる方々のために、みんなでやっていこうと臨んだが勝てなくて残念」。MF青山敏弘主将(29)も「今の実力が出た。0-3なんで、言い訳はできない。年間順位も落ちましたし、首位じゃなくなった。落ちるのは簡単。ここからまたやっていきたい」と気持ちを奮い立たせた。