清水はG大阪に惜敗し、またしても浮上のきっかけを逃した。前半31分に最終ラインの背後を突かれて先制点を献上。5試合連続で追う展開となり、残り16分からFWウタカ(31)を投入したが、最後まで相手守備陣を崩せず、無得点。G大阪にはこれでリーグ戦11試合勝ちなしと、またしても難敵の前に屈し、降格圏脱出とはならなかった。

 我慢の時間が続いた。清水は前半からボールを支配され、押し込まれる展開となった。19分には中央を崩され、あわや失点の場面があったが、間一髪でクリア。しかし、この日も耐えきれなかった。

 前半31分、1本のパスで最終ラインの背後を突かれ、簡単に失点を許す。田坂和昭監督(44)が「相手の攻撃を抑える準備はしてきた」と万全を期して臨んだが、5試合連続で先制点を許す「負の連鎖」をまたしても断ち切れなかった。

 その後も中盤でボールを支配され、守備の時間が続く。34分にFW鄭大世(31)がエリア外から右足で強烈ミドルを放ったが、相手GKの正面。MFデューク(24)のシュートも枠を外し、反撃の糸口を見いだせなかった。ハーフタイムに指揮官は「もう1回集中して逆転しよう」と話し選手を送り出すも、主導権を握られる展開は変わらず、時間だけが経過した。

 残り16分からFWウタカが入り、前線で起点を作る動きを見せたが、効果的なパスが入らず、無得点に終わった。監督交代後もチームは3戦勝ちなし(1分け2敗)。この日15位新潟も敗れたため勝ち点差は3のままだが、今季はあと9試合しか残っていない。【神谷亮磨】