“陰の得点王”が出陣の時を待つ。仙台のFW山本大貴(23)が、明日3日のホーム横浜戦で今季リーグ初先発する可能性が浮上した。FWウイルソンの調子も「まだまだ」(渡辺監督)、金園は足首を負傷中で出場すら危ぶまれる状態。9月の練習試合2戦で6得点を挙げるなど絶好調の左利きストライカーは、「常に準備はしている。長い時間プレーし、結果を残したい」と笑顔で話した。

 今シーズン「実戦9得点」の裏エースだ。レギュラーを奪うことは出来ずも「誰にも負けているとは思っていない」と虎視眈々(たんたん)とその座を狙ってきた。1日の練習でも何度もネットを揺らし、好調さをアピール。今季開幕以降、練習試合8点(PK1)、リーグ戦1点をマーク。前節山形戦でオフサイドに消えた“幻の決勝弾”も含めれば、2桁大台にも届く勢いで成長している。

 リーグ戦チーム最多7得点の金園を「上回る」数字を出し「ボールを保持しながらタイミングを計り、裏へ抜け出すこともできるようになってきた」と自信も。渡辺監督は「当日(の先発)を楽しみに想像して下さい」とニヤリ。今週の紅白戦なども踏まえると先発2トップはハモン、奥埜、山本、野沢らが候補。山本は「出番を待つだけです」と冷静にその時を待つ。【成田光季】