東京MF高橋秀人(28)が不敗神話を守り抜いて、アジア16強の壁を打ち破る。今日17日にアジア・チャンピオンズリーグ(ACL)決勝トーナメント1回戦第1戦で、上海上港とホーム・味スタで対戦。16日、東京・小平市内で非公開練習を終えた高橋は「死に物狂いでやることには変わらない。そういう覚悟でピッチに立っている」。アンカーで先発濃厚。中盤の底からチームを支える。

 今季序盤は出場機会を得られずメンバー外の屈辱にもあった。J1とACLを並行して戦うチームが苦戦する中、守備再構築のキーマンになったのが5月に入ってから。J1湘南戦、鳥栖戦と連続無失点に封じ、先発すれば公式戦5戦負けなしの不敗神話が続く。DF森重も「アンカーがいることで相手の選択肢を制限できる。センターバックとして安心感が持てる」。クラブ初の8強に前進するため攻撃の芽を摘み、アウェー戦(24日)へつなげる。

 アンカーは、中盤の底を固めることに由来する英語で、船などで使われる「いかり」を意味する。高橋は「自分は守備に重きを置いて、前線選手の負担を減らすことができればいい」と、黒子役に徹する。【栗田成芳】